PMP 試験 5 つのプロセス群 完全解説|49 プロセスの全体像と出題ポイント
PMP® 試験の土台となる 5 つのプロセス群(立ち上げ・計画・実行・監視/コントロール・終結)を、49 プロセスの内訳・相互作用・試験での問われ方まで 1 本で解説。PMBOK 7th 時代に「なぜ今もプロセス群を学ぶのか」も明確にします。
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「PMP® の勉強を始めたら “5 つのプロセス群” と “49 プロセス” が出てきたけど、PMBOK 7th は原則ベースになったはずでは?」——本記事はそんな混乱を 1 本で解消します。結論から言えば、プロセス群は今も PM の「作業の流れ」を理解する最重要フレーム であり、PMP® 試験でも状況判断問題の前提知識として欠かせません。
本記事では 5 つのプロセス群の役割・49 プロセスの内訳・プロセス群同士の相互作用・試験での問われ方 を体系的に整理します。受験資格や全体の学習計画は柱記事「PMP® 試験完全ガイド」をご覧ください。
プロセス群とは|PM 作業の「時間的な流れ」を 5 つに区切る枠組み
プロセス群(Process Groups)とは、プロジェクトを進める上で必要な作業を 時間的な進行に沿って 5 つにグループ化 したものです。PMBOK® 第 6 版までは、この 5 つのプロセス群と 10 のナレッジエリアを掛け合わせたマトリクスで、合計 49 個のプロセス が定義されていました。
| プロセス群 | 役割(一言で) | プロセス数(6th) |
|---|---|---|
| ① 立ち上げ | プロジェクトを正式に承認・開始する | 2 |
| ② 計画 | 目標達成の道筋を詳細に設計する | 24 |
| ③ 実行 | 計画に沿って成果物を作り出す | 10 |
| ④ 監視・コントロール | ズレを検知し計画へ引き戻す | 12 |
| ⑤ 終結 | 成果物を引き渡し正式に閉じる | 1 |
💡 5 つのプロセス群は「プロジェクトのフェーズ」ではありません。フェーズ(設計・開発・テスト等)は対象や業界で変わりますが、プロセス群はどのフェーズの中でも繰り返し回る PM の作業パターン です。
① 立ち上げプロセス群|プロジェクトを「公式に」始める
立ち上げは、プロジェクトを組織として正式に承認し、PM に権限を与える起点です。6th では 2 プロセス だけと最少ですが、ここを外すと後工程がすべて崩れる重要な入口です。
- プロジェクト憲章の作成:目的・概要・PM の権限・主要マイルストーンを 1 枚に定義し、スポンサーが承認
- ステークホルダーの特定:影響を受ける/与える関係者を洗い出し、ステークホルダー登録簿を作成
② 計画プロセス群|全 49 中 24 を占める最大グループ
計画は 24 プロセスと最大 のグループで、PMP® 学習の山場です。スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダーの全領域について「どう進めるか」を設計し、最終的に プロジェクトマネジメント計画書 に束ねます。
代表的なアウトプットは次の通りです。
- スコープ記述書・WBS(作業分解構成図)
- アクティビティ一覧・ネットワーク図・スケジュール
- コストベースライン(予算)
- リスク登録簿・品質マネジメント計画書
- ステークホルダー関与計画書
③ 実行プロセス群|予算の大半と成果物が生まれる現場
実行は 10 プロセス で、プロジェクトの予算・工数の大半が投下され、実際の成果物が作られる「現場」です。PM の仕事はここで「作業」そのものより 人とチームのマネジメント にシフトします。
- プロジェクト作業の指揮・マネジメント
- チームの編成・育成・マネジメント
- 品質のマネジメント(品質保証)
- コミュニケーションのマネジメント/ステークホルダー関与のマネジメント
- 調達の実行(ベンダー選定・契約)
PMP® 試験の状況判断問題は、この実行フェーズで「チーム内の対立」「ステークホルダーからの突発要求」が起きたとき PM はまず何をすべきか を問う形が定番です。
④ 監視・コントロールプロセス群|計画と並走し続ける
監視・コントロールは 12 プロセス で、他の 4 グループと違い 計画が始まった瞬間から終結まで並行して回り続ける のが最大の特徴です。「測定 → 計画との差異分析 → 是正・予防処置」を繰り返します。
- 統合変更管理(変更要求の評価・承認・反映)
- スコープ/スケジュール/コストのコントロール(EVM による差異分析)
- 品質のコントロール(検査)・リスクの監視・調達のコントロール
⑤ 終結プロセス群|「やりっぱなし」を防ぐ最後の 1 プロセス
終結は 1 プロセス(プロジェクトまたはフェーズの終結) だけですが、軽視は禁物です。
- 成果物の正式な引き渡しと顧客の受け入れ承認
- 契約のクローズ・最終文書の整理
- 教訓(Lessons Learned) の記録と組織資産への反映
- チームの解散・リソースの返却
プロセス群は一直線ではない|相互作用が試験の核心
5 つのプロセス群は「立ち上げ→計画→実行→監視→終結」と一方通行で進むわけではありません。実行中に問題が見つかれば計画に戻って 再計画 し、監視・コントロールは全期間にわたって並走します。この 反復・重なり こそ PMP® が問う本質です。
| よくある誤解 | 正しい理解 |
|---|---|
| プロセス群=開発フェーズ | フェーズの中で 5 つのプロセス群が繰り返し回る |
| 計画は最初に 1 回だけ | 変更のたびに計画へ戻り更新する |
| 監視は実行の後の工程 | 計画開始時から終結まで並行して継続 |
| 終結は形式的な作業 | 受け入れ承認と教訓記録という重要責務 |
PMBOK 7th 時代に「なぜ今もプロセス群を学ぶのか」
PMBOK® 第 7 版で本体は 12 原則 + 8 パフォーマンス領域 の原則ベースへ移行し、49 プロセスは本体から「Process Groups: A Practice Guide」という別冊へ切り出されました。とはいえ、
- PMP® 試験の出題範囲(ECO)は原則・領域・プロセス両方の理解を前提にしている
- 「作業がどの順で流れるか」を理解する枠組みとして、プロセス群は依然として実務でも有効
- 多くの市販テキスト・模試がプロセス群ベースで構成されている
という理由から、プロセス群の学習は今も必須 です。7th への転換の全体像は「PMBOK® 第 6 版と第 7 版の違い」「PMBOK® 7th 完全解説」で深掘りしています。
プロセス群で学ぶメリット
- PM 作業の時間的な流れを直感的につかめる
- 49 プロセスの暗記に入る前の地図になる
- 情報処理 PM 試験の管理プロセス理解とも重なる
- 市販テキスト・模試の多くがこの構成
学習上の注意点
- プロセス群とフェーズを混同しやすい
- 7th 本体は原則ベースなので両方の頭の切替が必要
- 49 プロセスの丸暗記に走ると本質を見失う
- 監視・コントロールの「並走」を見落としがち
まとめ|まず 5 つの流れ、次に 49 の中身
PMP® のプロセス群学習は、①まず 5 つの流れと役割を体に入れる → ②各プロセス群の代表アウトプットを押さえる → ③49 プロセスの細部とインプット/ツール/アウトプットへ進む の順がおすすめです。いきなり 49 プロセスを丸暗記しようとすると挫折しやすいので、本記事の全体像を「地図」として手元に置いてください。
注釈:
- PMP®、PMI®、PMBOK® は Project Management Institute, Inc. の登録商標です
- 本記事のプロセス数(立ち上げ 2/計画 24/実行 10/監視・コントロール 12/終結 1=計 49)は PMBOK® 第 6 版に基づく執筆時点(2026 年 6 月)の整理です。最新の試験範囲は必ず PMI 公式サイトでご確認ください